セイト先生の「エンジニアになるのに学歴は必要?」という動画が先日公開された。
セイト先生の動画は共感できる部分が多く、よく見ている。
今回はこの動画について、エンジニアとして思ったことを書いてみたい。
簡単な自己紹介
簡単に自分の自己紹介をしたいと思う。
- web系自社開発エンジニア。
- 採用面接官。
- エンジニア歴15年くらい。
- Fラン大学卒
YouTubeのエンジニア系チャンネルはいくつかチャンネル登録をしている。
セイト先生のお話
動画の内容を簡単に説明するとこうだ。
良い大学に行った方が良い。エンジニアは実力社会と思われがちだが、新卒、若手は学歴が見られる。
エンジニアになるには大学受験レベルの英語力と論理的思考力がいる。
詳細は動画を見て欲しい。1分くらいの内容なのですぐ見られる。
私が思うこと
私も大学は行っておいた方が良いと思う。かつ、良い大学に行くことはとても意味がある。自分がFラン大学卒だからこそ、なおさらそう思う。
実力主義だからこそ大学に行く
自社開発企業に限っての話だが、エンジニアは他の職業と違い新卒採用でも実力が問われる。ポテンシャル採用なんてものは存在しない。
その事は以下の記事でも書いている。
もちろん大学の講義で身につく能力なんてたかが知れているので、大学生でいられる期間を使って自分で勉強をする必要がある。言うなれば、勉強する時間を確保するために大学に行くのだ。大学院に行ければもう2年間を稼ぐことが出来る。
ちなみに私が勤めている会社だと、新卒は7,8割くらいが院卒になる。
そのため、高卒は勉強時間の差という点で圧倒的に不利なのだ。
良い大学に行く必要はあるか
ここまで読んできて、「実力主義というなら、良い大学である必要は無くどこの大学でも良いのでは?」と思われたかも知れない。
もちろん、十分な実力があるならFラン卒でも構わない。でも実際に採用を担当している立場から言わせてもらうと、そういうケースはほぼ存在しない。
良い大学の学生は、どんな技術を身につけることが入社に繋がるかを考え色々と勉強をしている。一方、普通の大学の学生はそれなりの勉強しかしていないことが多い。
面接官をしているとそれがよく分かる。
良い大学と普通の大学の学生の間には、理解力に大きな差があると思う。単に受験勉強に費やしてきた時間の違いが現れているだけではない。
結局同じ時間で多くのことを吸収できる能力があることが、学歴に繋がっているのだと思う。
私がFラン大学卒で自社開発企業のエンジニアになれた理由
冒頭に書いたように私はFラン大学卒で自社開発企業のエンジニアになれたわけだが、別に技術力が高いわけでは無い。運がいい時期に中途採用枠で入社出来ただけなのだ。
もし仮に今のタイミングで中途採用面接を受けた場合、絶対に受からない自信がある。
それもあって、周りのメンバーを見ているとエンジニアを続ける自信をなくしてしまうことが良くあるが。。。
私が勤めている会社以外にも言えることだが、エンジニアの採用のハードルは以前とは比べものにならないくらいに上がっている。
グリーとDeNAが大量採用をしていた時期が10年くらい前にあるが、この頃は実力が高くなくても、結構大手の自社開発企業に入社することが出来た。
自社開発のweb企業各社が新卒の給与を大幅に引き上げた時期もこのあたりで、エンジニア業界にちょっとしたバブル感があった時代になる。
その後、フロントエンド開発が高度化され、AWSなどのクラウドの隆盛でインフラエンジニアが行っていた仕事をアプリケーションエンジニアにも求められるようになり、どんどん仕事が高度化している。
2030年にはエンジニアが79万人不足すると言われているとよく言われるが、それにもかかわらず採用のハードルは上がっているという矛盾が生じている。