ミノ駆動さん(ミノ駆動 (@MinoDriven) | Twitter)の「良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門―保守しやすい 成長し続けるコードの書き方」を読んだ。
技術書というカテゴリでは前例がないくらいに、ものすごく売れているらしい。
結論、めっちゃオススメである。
どんな本か
オブジェクト指向やDDDなどの概念は学んでも、実際のコードに落とし込むことが出来ていない人は多い。そういう人が、コードに落とし込むためにはどうすれば良いかを学ぶことが出来る指南書となる。
分かりやすく言えば、他人が見て理解しやすいコード、バグが混入しづらいコード、変更容易性が高いコードを書くための技術を学ぶことが出来る。
実は、30代で5年以上経験があるような人でも、コードの品質が低いエンジニアは結構いる。コードの品質を上げるための勉強の必要性を感じていない人も多い。良くてリーダブルコードを読んだことがある、という程度だったりする。
この本は多くのエンジニアにとって有益な書である。
採用でコードの質は重視される
私はエンジニアの採用面接官を担当しているが、コードの品質についての質問は必ず行うようにしている。
固く考える必要は無い。
オブジェクト指向や設計、デザインパターンの本を何冊か読んでいるような人であれば、いくつかの専門用語はポンポン出てくる。それを話せば良いのだ。
もちろん「ちょっとサンプルを書いてもらえますか?」と言われたときに書ける必要はあるが。
でも、実際はこの質問で結構答えに詰まる人も多い。
「出来るだけコメントを書くようにしています。」とか「コーディング規約を決めています」とか「ネストが深くならないように気をつけています」とか、こちらが求めていない回答が来ることも多い。
こちらは、きちんと勉強をしたかどうかを知りたいのだ。
エンジニア業界は変化が早く、次々と新しい技術が生まれる。
でも設計は枯れづらい分野であり、時間をかけて勉強する価値がある。今後の長いエンジニア人生において、核となるスキルと言ってもいい。
この本は、エンジニア業界の技術の底上げに貢献できる1冊といえるだろう。