アメリカのことわざに「人生には3人の友人が必要である。医者と弁護士と○○である。」というものがある。○○は諸説あるようだが、FPが有力のようだ。
日本ではどうだろうか。医者も弁護士も友人にいたらとても心強い存在だ。もう1つ挙げるとしたら何になるだろうか。私はエンジニアを推したい。
なぜエンジニアなのか
エンジニアの生活や思考は、未来を先取りしていると言っても過言ではない。エンジニアが今現在当たり前のように仕事術や価値観が、他の職業にもいずれ伝播していく。それがDXというものだ。エンジニアはDXの先駆者であると言える。
どんな職業であれ、今後はDXを無視することは出来ない。少子高齢化の日本において、DXを無視していたらビジネスの利益率は下がる一方だ。
エンジニアのことを知ることで、自身が今後仕事や生活とどう向き合っていくべきかを考える手助けになるはずだ。
医者や弁護士は困ったときに相談できる存在だ。でもエンジニアは、困ることになる前に相談出来る存在となる。
なお、本記事ではエンジニアという表現を、Web系エンジニアという意味で使っている。
エンジニアの生活を紹介
エンジニアの生活を少し紹介したい。
リモートワーク、ジョブ型、成果主義、副業、これらはエンジニアにとって既に一般的なこととなっている。
勤務時間も厳格に決まっておらず柔軟に働けるため、育児に避ける時間も他の職業に比べると多い。それにより夫婦や親子の絆も深まる可能性が高いだろう。
リモートワーク
まずはリモートワークについてだ。
コロナの流行はリモートワークの普及を促進した。家賃の高い東京都心を去り、快適な住環境を求めて東京23区外や神奈川、千葉、埼玉、茨城など近隣の県へ住居を移したエンジニアも多い。QOLが爆上がりしたわけだ。
なお、リモートワークでは無かった頃も、通勤ラッシュというものはエンジニアにとって無関係の代物だった。12時頃に出社するエンジニアが多いため、その時間の電車は空いているからだ。
これは余談だが、エンジニア界隈ではこの2年ほどで子どもが出来た人がとても多い。リモートワークにより夫婦の時間が取りやすくなったことは大きいだろう。
ジョブ型
次にジョブ型だ。日本企業の終身雇用制度は限界に来ており、今後早期退職がどんどん盛んになっていく。それに合わせて、日本独自のメンバーシップ型の働き方からジョブ型へのシフトが進むと言われている。この辺りは法改正の進行度合によりスピードは変わってくるだろうが、遅かれ早かれ世間がジョブ型へ移行していくことは避けられない。
もし自身がメンバーシップ型の働き方をしているとしたら、危機感を持った方が良い。
エンジニアは皆プロフェッショナルであるという自覚を持っており、明確に自分のスキルを語ることが出来る。そのため、転職は苦では無いし、食いっぱぐれないという自信もある。
でも、メンバーシップ型ではこうはいかない。「大企業で課長をやっていました」のような企業やポジションのアピールは、今後無意味になっていく。
成果主義
続いて、成果主義についてだ。
エンジニアは年功序列ではなく成果主義だ。技術があれば若くして多くの給与を得ることが出来る。初任給も一律ではない。
逆に言うと評価されていない人は、何年勤めようが給与は上がらない。そして、並の評価の人は一定の給与水準まで行ってしまうと、そこから上がることが劇的に難しくなる。2:6:2の法則というものがあるが、優秀な2割にこれまで以上に給与が支払われることになるからだ。
それに不満を持つ人は辞めていけば良い、または努力をすれば良い、と企業側は思っているということだ。
副業
そして副業だ。
エンジニアは人手不足で、数年間の業務経験があれば副業を簡単に探すことが出来る。
私の周りの見ると、独身組は結構な割合で副業をしているように感じる。
先ほど述べた郊外への移住による生活コストの定価とも相まって、かなりリッチな生活を送ることが出来ているだろう。
エンジニアなら誰でも良いのか
エンジニアという表現はいわばアスリートのようなもので、とても広義な表現となる。
そのため、今回書いたような価値を求めることが出来るエンジニアもいれば、そうではないエンジニアもいる。
判断基準としては今回挙げたように、リモートワークをしているか、成果主義か、柔軟な勤務体系か、他社に通用するスキルを持つジョブ型と言えるか、などの要素にマッチするかどうかは確認をしたい。
具体的にどうすればエンジニアの友人を持てるのかについては、また別の機会に書きたい。
なお、安易にエンジニアになることを勧める人には要注意だ。近年、プログラミングスクールのアフィリエイトや情報商材で稼ごうとする人が増えている。